2003年エビアンG8首脳会議へのリンク集

これは2003年6月1日から3日にかけてフランスのエビアンで行われたエビアンサミットへのリンク集です。フランス観光旅行ガイド並びにオンライン和仏辞典と合わせてお使い下さい。

ミネラルウォーターで有名なエビアンはアルプス山脈のそばレマン湖の南岸に位置し温泉が有る保養地・観光地ですが近くにジュネーブ・シャモニのような一級観光地が有るので、ゴルフやカジノに興味がある人以外はわざわざエビアンまで行かないでしょう（エビアン水は無料ですが）。ちなみにエビアンの正式名はエビアン・レ・バン、すなわち「温泉のそばのエビアン」。1962年にはアルジェリア独立戦争を終わらせる会議が行われました（エビアン協定）。

さて6月1日から3日間エビアンでG7/G8/G9サミットが行われますが、サミットの発祥地フランス（最初のサミットはパリ郊外のランブイェで1975年開催）にしては冷めた対応で2000年の九州・沖縄サミットと違い大金を使って会議施設やプレスセンターを作ったりはしません（日本は本当に不景気？）。

反対に5月6月の書入れ時（29日はキリスト昇天祭で連休を取る人が多い）に一般観光客が町から締め出されますので地元のホテルやレストランはブーブーです。政府派遣の役人は来ますが即金の一般観光客と違いフランス政府の支払いは数ヶ月かかります。エビアン市の公式サイトも製作中でまったくやる気無し。

またスイスはフランスが勝手に決めたエビアンサミットのおかげで警官や軍隊を総動員してジュネーブ・ロザンヌの国際機関・商店を守るに忙しくと、皮肉なことにこのサミットで唯一元気なのは、いわゆる赤（極左）緑（環境党）茶（極右）の三位一体で出来た反グローバル化運動など草の根・市民運動関係の方々だけです。

エビアンの町

エビアンのパノラマ（レマン湖とアルプス）と地図

エビアンサミット最新ニュース

サミット最終日の三日昼にホストである仏国大統領ジャック・シラックが総括の記者会見を行い北朝鮮以外にイランに対しても核兵器を作らないように警告しましたが武力攻撃は話題に上らなかった模様。
二日ジュネーブの警察はフリガーンに変装して反対運動の集結地ユージンヌ地区を襲いその際平和的デモ参加者が警棒でたたかれて怪我人が出ました。
二日フランス大統領府のサミット副責任者ルモアンヌ氏がサミット反対運動家達とエビアン市役所で会合しシラック大統領が彼らの意見を無視しないと言うメッセージを伝えました。
サミットは七カ国首脳を一堂に会して主に貿易自由化促進を話し合うため1975年に作られましたが冷戦終了後の世界はグローバル化反対や南北問題など創立の趣旨とは違った話題が中心になりサミットは中止か発展解消の選択に迫られています。
一日の簡単な握手の後、二日目午前のブッシュ・シラック米仏首脳会談によって両者の関係は少しなごんだようですが途中でサミットを離れる米大統領の態度はフランスひいては古いヨーロッパを重要視しない米国の政策の表れとも言えます。
一日11時ごろ、デモ隊はジュネーブ・ロザンヌ間の高速道路を遮断しようとして両側に人がぶる下がってローブを張りましたが、緊急出動した警官が知らないでロープを切り39才のイギリス人が20メートル下に落下し重傷を負いました。
小泉純一郎首相はサミット前日の31日にフランスの保守系最大紙ルフィガロのインタービューを受けイラク復興に尽力すると答えました。
サミット初日のプログラム 8+11ヶ国で南北問題を話し合う会議が始まり仏国大統領シラックが武器の輸出に税金をかけ、それで飢餓救済基金を造るよう提案しました。また反対運動の方はロザンヌでエビアン方面への船着場を占拠しようとして機動隊ともみ合いになったり、ジュネーブではフランスとの国境付近でガソリンスタンドが襲われたりしましたが流血騒ぎも無く、無事に午後解散しました。
一日朝エビアンへ通じる国道を前夜占拠したデモ隊を機動隊が催涙弾を使って追い散らしました。また八カ国首脳はジュネーブ飛行場からヘリコプターで、その他の首脳はロザンヌからレマン湖を船で渡ってエビアンに続々集結しつつあります。
5月31日夜1500人の反グローバル化デモ隊がサミット開催を妨害するためアヌマス・トノン間の道路を占拠しました。また同日アヌマスやジュネーブでは扇動者達によって商店街のショウウインドウのガラスが割られたり火炎瓶が投げられたりしました。
ジュネーブのそばフランス側のアヌマスではエビアンサミットに対抗して反グローバル化サミットが開かれましたが、ジェノバサミットの二の舞を恐れて住民は家に引き篭もりました。
エビアンサミット初日は南北対話のためNEPAD諸国（新アフリカ開発パートナーシップ）、グローバル化の勝ち組み中国・インド、リオの地球サミットの開催地ブラジル等が招待されサミットはG8からG20に代わります。
一週間以内に迫ったサミットの準備に地元エビアンは大忙し。八カ国の首長は20世紀始めにイギリス国王のために建てられたバロック様式のロイヤルパークホテルに宿泊の予定ですが、だれが国王用のロイヤルスィートを取るかは極秘です。